振り向いてもらいたくて
その後ほかの教室の戸締りもして
並んで廊下を歩いた。
職員室に鍵を返しに行くために。
職員室の前に着くとタイミングよく扉が開いた。
職員室から出てきたのはまさかの彼だった。
え?え?まじ?
なんてアワアワしてたら
「あ、おつ!もう戸締り全部おっけ?」
と、親しいのか普通に森田くんが話しかけた。
「おっけい。ん?誰?」
返事をして彼は私を見た。
まさか話しかけられるとは思ってなくて背筋がピン!!と伸びた。
変に緊張してるのがバレたくなくて
すぐに平常心に戻した。
「森田くんの友達です!」
とりあえず、手でグッドサインを作って元気よく答えといた。
「そうなんだ。俺は道枝 雪。名前は?」
「美栗ミクリ 桜です。」
自己紹介をした。
声、震えてなかったかな?
変じゃなかったかな?
とか考えてたら
いつの間にか3人で一緒に帰ることになっていた。
ああ。自己紹介後
多分頭が真っ白になってたんだな。
どういう経由で今3人で歩いてるのか分からない。
うん、わからない。笑