振り向いてもらいたくて




「ねえ、どうしたら振り向いてもらえると思う?」



そう、柚希に聞いてみると



「んー、話しかけてみたら?」


なんて、ハードな返事が返ってくる。


私の悪いところ


それは、誰にでも話しかけられるのに気になるなって思った人には話しかけれない。


これ、1番厄介だと思う。



だから、私には柚希が言ったことは出来ないだろうな。



「無理だよ笑」


そう笑って言うと、


「えー、いつもみたいに軽いノリでいけばいいじゃん!」


と、ニヤニヤしながら言う。



もっと自分に自信があれば話しかけられるんだけどなあ。



でも、どうやって自信がつくんだろ?



そんな疑問が頭にふとよぎった。


んー。と唸っていると



「あ、もうこんな時間だ。バイト行くね!また、話聞かせてよ!」



柚希が黒板の上にある時計を見てそう言った。



時計に目をやると、もう17:00になっていた。


もう、こんな時間かはやいなあ。



授業が終わるのは遅いのに
放課後喋ってる時間はすぐ過ぎる。



「うん、バイト頑張ってね!」


そして、バイバイした。
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