源氏名・ゆい
第3章・デート






「はぁ…はぁ…ゆいちゃん…」


今日もまた、欲求を満たしにお客さんは来る


今日は珍しく若いお客さんだ


潤というらしい


「ゆいちゃん…もっと舌絡ませて…」


「んっ…」


私は好きでもない男とキスをし、好きでもない男に体を触られる


私の体であって、私の体でないようなものだ


「お客さん、もう終わり。」


「…ちぇ。時間短いよな。」


お店が明るくなるとみんな一斉に事を止める


「それにしても、ゆいちゃんてエロいよな!顔っつうか体つきっつうか。」


「そう?潤くんが上手いからだよ。」


上手いと褒めると男は喜ぶ

こんなの誰にでもいうのに


「マジ?ヤバい…俺ゆいちゃんにハマっちゃいそうだ。」


みんなそう言って、次から私を指名してくれる


指名さえ取れたらこっちのもん


それに比例してお金が入るから





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