源氏名・ゆい






「愛美ちゃんはさ、彼氏いんの?」


ドキッ


「い、いないよ!全然いない!」


「そっか。いたらこんな事したら彼氏に悪いと思ってさ。」


私は那千君の心配りが嬉しかった


私が今まで遊んだ男は、私に彼氏がいようがいまいが関係ないって感じだったから


でも……


その反面

「また昔のようになっていいの?」

という心の声が聞こえる



誰にも言えない過去



この影は、私が楽しめば楽しむほど、喜べば喜ぶほど濃くなって、私を支配しようとする






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