源氏名・ゆい
車を止め砂浜へ降りた
「うわ〜やっぱまだ風冷めて〜」
海の向こうから吹いてくる風はまだ冷たくて体が冷えてしまうけど、少し気持ち良い
「愛美ちゃん寒くない?」
「ちょっと。那千くんは大丈夫?」
「俺は大丈夫!寒くなったら言ってな?車戻るから。」
「うん。」
那千くんはやっぱり大人で、私はいつも戸惑ってしまう
うまく会話が繋がらない
つまんない女って思うかな……
「ぷっ。あいつらアホだわ。」
拓也君達は波打ち際まで行き押し合いっこをしている
直希くんが急に押されて、足が海に浸かってしまっていた
「あ〜あ。あいつ着替え持ってきてねぇのに。」
「……でも、みんな楽しそうだね。」
「まぁ、単細胞のかたまりって感じだな!俺ら高校んときから仲良くて、ずっとアホな事ばっかやってきたからな。でも、本当にあいつらと友達で良かったって思う。」
うん……なんか分かる気がするよ
私にはこんなにはしゃげる友達がいないから、少し那千くんが羨ましい
「那千〜!腹減った!」
遊び疲れたのか拓也君達が戻ってきた
「お前らはガキか!ったく。どっか近くで食うか。」
私たちは車へ戻り、ご飯を食べに行く事にした
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