熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
悪友参入、恋の乱
週が明けて月曜日。
私はいつもより少し早い時間に、一人で社員食堂を訪れた。
普段は外出中に優月と二人でとることが多いから、社食に来るのは久しぶりだ。
ちょうどお昼のピーク時で、同じテーブルに席を取った社員たちは、さっきから入れ替わり立ち替わり状態。
特に急ぐ必要のない私まで急かされてるみたいで、ちょっと落ち着かない。
それでも私は、意識的にのろのろと箸を進めていた。
今日、優月は午前中からお昼を挟んで経営会議に入っている。
おかげで、今朝一度挨拶したっきり、私は彼の姿を見ていない。
土曜日に婚約解消を申し出た後のタイミングだから、一緒にいなくていいのはホッとした。
だけどその分一気に優月が遠のいたみたいで、ちょっと寂しい気がするのも事実だ。
定食を半分ほど食べ進めた時、背後から「あれ」という声が聞こえてきた。
何気なく振り返ってみると、何人かの男性がトレーを持って近寄ってくる。
その先頭の男性が、口を大きく開けていた。
少し茶色がかった短髪で、前髪はアップバングにセットしてある。
男らしいキリッとした吊り上がり気味の眉。
爽やかなスポーツマンっぽい顔立ちの彼を見て、私は同じように口を丸くした。
「あ。進藤さん」
「綾乃ちゃん。今日は一人?」
お互いに呼びかけた声が被った。
私はいつもより少し早い時間に、一人で社員食堂を訪れた。
普段は外出中に優月と二人でとることが多いから、社食に来るのは久しぶりだ。
ちょうどお昼のピーク時で、同じテーブルに席を取った社員たちは、さっきから入れ替わり立ち替わり状態。
特に急ぐ必要のない私まで急かされてるみたいで、ちょっと落ち着かない。
それでも私は、意識的にのろのろと箸を進めていた。
今日、優月は午前中からお昼を挟んで経営会議に入っている。
おかげで、今朝一度挨拶したっきり、私は彼の姿を見ていない。
土曜日に婚約解消を申し出た後のタイミングだから、一緒にいなくていいのはホッとした。
だけどその分一気に優月が遠のいたみたいで、ちょっと寂しい気がするのも事実だ。
定食を半分ほど食べ進めた時、背後から「あれ」という声が聞こえてきた。
何気なく振り返ってみると、何人かの男性がトレーを持って近寄ってくる。
その先頭の男性が、口を大きく開けていた。
少し茶色がかった短髪で、前髪はアップバングにセットしてある。
男らしいキリッとした吊り上がり気味の眉。
爽やかなスポーツマンっぽい顔立ちの彼を見て、私は同じように口を丸くした。
「あ。進藤さん」
「綾乃ちゃん。今日は一人?」
お互いに呼びかけた声が被った。