熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
くすぐる指の感触
昨日と同じ時間にマリーさんの客室から引き上げてきて、ゆっくりとお風呂に入ってから部屋に戻った。
優月が用意してくれた私の部屋は、彼の寝室と同じ二階にある。
階段から一番近い部屋のドアを開けようとして、一番奥の優月の寝室にチラッと視線を向けた。
ドアの隙間から明かりが漏れている。
今日は会長に就いて外出していたけど、どうやら優月ももう戻ってきているようだ。
ドアレバーを押し下げて、私はすぐに手を止めた。
一度躊躇してから、思い切ってレバーから手を離す。
『私から踏み出さないと』
マリーさんに焚きつけられて、そう考えたことを思い出す。
それは今も同じように胸の奥底に刻まれていたから、衝動じゃなく、ちゃんと私の思いなんだとわかる。
私は廊下の奥に向かって踏み出した。
私と優月しかいないこの別邸では、どんなに足を忍ばせても、ヒタヒタと足音が響いてしまう。
優月の寝室の前に立ち、まるで聳えるように見えるドアを一度見上げた。
大きく深呼吸してから意を決して、ゆっくり二回、拳を打ちつけるようなノックをする。
中から「どうぞ」と聞こえてくる。
私はゴクッと唾をのんでから、そおっとドアを押し開いた。
優月が用意してくれた私の部屋は、彼の寝室と同じ二階にある。
階段から一番近い部屋のドアを開けようとして、一番奥の優月の寝室にチラッと視線を向けた。
ドアの隙間から明かりが漏れている。
今日は会長に就いて外出していたけど、どうやら優月ももう戻ってきているようだ。
ドアレバーを押し下げて、私はすぐに手を止めた。
一度躊躇してから、思い切ってレバーから手を離す。
『私から踏み出さないと』
マリーさんに焚きつけられて、そう考えたことを思い出す。
それは今も同じように胸の奥底に刻まれていたから、衝動じゃなく、ちゃんと私の思いなんだとわかる。
私は廊下の奥に向かって踏み出した。
私と優月しかいないこの別邸では、どんなに足を忍ばせても、ヒタヒタと足音が響いてしまう。
優月の寝室の前に立ち、まるで聳えるように見えるドアを一度見上げた。
大きく深呼吸してから意を決して、ゆっくり二回、拳を打ちつけるようなノックをする。
中から「どうぞ」と聞こえてくる。
私はゴクッと唾をのんでから、そおっとドアを押し開いた。