熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
進藤さんから突然『恋をしよう』と言われた二日後、水曜日の夜。
通常業務後の優月のスケジュールに、プライベートを示す『P』のマークがついていたから、私も定時で仕事を切り上げ退社した。
『P』の相手が誰かはチラッと気になったけど、別に珍しいことでもない。
私が知らなかっただけで、その『P』の時間に女の人と会ってたこともあるだろう。
今まで何度『P』を見たっけ。
ついそんなことを考えて、ほんのちょっとムッとした。
けれどそれ以上は考えないようにして、真っすぐ家に帰った。
夕食を母と二人で済ませ、お風呂を終えた後自室でのんびりしていた時、突然スマホに優月からの電話が着信した。
「え、優月……?」
いくら社長秘書とは言え、仕事から離れて夜も十時を回った時間に、突然呼び出しを受けることはない。
もちろんプライベートでも、こんな時間に優月が電話をしてきたことなんかなかったはず。
応答するまでの短い時間、彼の用件を探って、私は少し警戒してしまった。
「も、もしもし……?」
だから、第一声がそんな窺うような声になってしまう。
『綾乃か?』
耳に届く優月の声もどこか強張っていたから、私の胸に掴み所のない不安が湧き上がってくる。
通常業務後の優月のスケジュールに、プライベートを示す『P』のマークがついていたから、私も定時で仕事を切り上げ退社した。
『P』の相手が誰かはチラッと気になったけど、別に珍しいことでもない。
私が知らなかっただけで、その『P』の時間に女の人と会ってたこともあるだろう。
今まで何度『P』を見たっけ。
ついそんなことを考えて、ほんのちょっとムッとした。
けれどそれ以上は考えないようにして、真っすぐ家に帰った。
夕食を母と二人で済ませ、お風呂を終えた後自室でのんびりしていた時、突然スマホに優月からの電話が着信した。
「え、優月……?」
いくら社長秘書とは言え、仕事から離れて夜も十時を回った時間に、突然呼び出しを受けることはない。
もちろんプライベートでも、こんな時間に優月が電話をしてきたことなんかなかったはず。
応答するまでの短い時間、彼の用件を探って、私は少し警戒してしまった。
「も、もしもし……?」
だから、第一声がそんな窺うような声になってしまう。
『綾乃か?』
耳に届く優月の声もどこか強張っていたから、私の胸に掴み所のない不安が湧き上がってくる。