熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
進藤さんに内線電話をして、約束を勝手に撤回しようとしてるのがわかるから、私は慌てて優月の手からPHSを取り上げた。
まさに操作しようとしていたPHSを掠め取られた優月は、ムッと唇を引き結んで私を睨みつける。
「横暴なこと、しないで」
私は優月のPHSを胸元で隠すように、両手でギュッと握り締めた。
優月も強引に取り返そうとする様子はなく、胸の前で腕組みをする。
「ごめんなさい。優月が言葉通り、私のこと守ってくれてるのはちゃんとわかってる。そのせいで、神経すり減るほど疲れてるのも。だからディナーもお付き合いしたいけど、今夜は進藤さんが先約だから」
「俺より、進藤との初デートが優先、か」
「デ、デートじゃない」
「進藤は綾乃に好きだって言った上で誘ってきてるんだ。お前がOKしたからには、下心があるに決まってるだろ」
「もう、優月!」
子供みたいに駄々をこねる優月に、私は大きな溜め息をついた。
「進藤さんは真剣に気持ちを伝えてくれたから、私も誠意を持ってお返事しなきゃ。その為にも、進藤さんのこともっと知らなきゃいけないから、私……」
「じゃあ、俺も行く」
「っ、えっ!?」
窘めるつもりで意識してゆっくり口にする私を、優月はそんな言葉で簡単に遮った。
おかげで私は、素っ頓狂な声で聞き返してしまう。
まさに操作しようとしていたPHSを掠め取られた優月は、ムッと唇を引き結んで私を睨みつける。
「横暴なこと、しないで」
私は優月のPHSを胸元で隠すように、両手でギュッと握り締めた。
優月も強引に取り返そうとする様子はなく、胸の前で腕組みをする。
「ごめんなさい。優月が言葉通り、私のこと守ってくれてるのはちゃんとわかってる。そのせいで、神経すり減るほど疲れてるのも。だからディナーもお付き合いしたいけど、今夜は進藤さんが先約だから」
「俺より、進藤との初デートが優先、か」
「デ、デートじゃない」
「進藤は綾乃に好きだって言った上で誘ってきてるんだ。お前がOKしたからには、下心があるに決まってるだろ」
「もう、優月!」
子供みたいに駄々をこねる優月に、私は大きな溜め息をついた。
「進藤さんは真剣に気持ちを伝えてくれたから、私も誠意を持ってお返事しなきゃ。その為にも、進藤さんのこともっと知らなきゃいけないから、私……」
「じゃあ、俺も行く」
「っ、えっ!?」
窘めるつもりで意識してゆっくり口にする私を、優月はそんな言葉で簡単に遮った。
おかげで私は、素っ頓狂な声で聞き返してしまう。