熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
自分でも何を言おうと思ったかわからないまま、勢いよく優月に遮られた。
両脇を支えてひょいっと抱き上げられ、私は自分の力は必要ないまま立ち上がっていた。
アスファルトにトンと着いた足にしっかりと力を入れてから、私はおずおずと目線を上げる。
「……優月?」
優月は私の肩に両手を置いて、背を屈めている。
おかげで真正面から目線が合って、初めて気付いた。
私の初めてのキスに、私本人よりも、優月の方が傷付いた目をしている。
「ちくしょう……絶対許さねえ……進藤のヤツ……」
震える声で続ける優月に、私の戸惑いが大きくなる。
「どうして……優月がそんなに怒るの?」
優月がどう慰めてくれても、その事故みたいなキスが私のファーストキスだということに変わりはない。
ショックを受けて、その事実を受け入れたくないのは私の方なのに、優月の方がもっと強く拒否しているのが不思議だった。
私の問いかけを聞いて、優月がピクッと身体を震わせる。
きゅっと唇を噛むのを、私は目の前で見つめていた。
「ねえ、ゆづ……」
「ガキみたいだと思いながら、デートの邪魔して良かった。俺がいなかったら、お前あのまま進藤にっ……」
「え?」
「……ダメだ。やっぱり、頭が想像を拒否する」
両脇を支えてひょいっと抱き上げられ、私は自分の力は必要ないまま立ち上がっていた。
アスファルトにトンと着いた足にしっかりと力を入れてから、私はおずおずと目線を上げる。
「……優月?」
優月は私の肩に両手を置いて、背を屈めている。
おかげで真正面から目線が合って、初めて気付いた。
私の初めてのキスに、私本人よりも、優月の方が傷付いた目をしている。
「ちくしょう……絶対許さねえ……進藤のヤツ……」
震える声で続ける優月に、私の戸惑いが大きくなる。
「どうして……優月がそんなに怒るの?」
優月がどう慰めてくれても、その事故みたいなキスが私のファーストキスだということに変わりはない。
ショックを受けて、その事実を受け入れたくないのは私の方なのに、優月の方がもっと強く拒否しているのが不思議だった。
私の問いかけを聞いて、優月がピクッと身体を震わせる。
きゅっと唇を噛むのを、私は目の前で見つめていた。
「ねえ、ゆづ……」
「ガキみたいだと思いながら、デートの邪魔して良かった。俺がいなかったら、お前あのまま進藤にっ……」
「え?」
「……ダメだ。やっぱり、頭が想像を拒否する」