熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
『いきなり何するの』と咎めるつもりで優月に視線を向け直し、その唇が濡れているのを見つけた。
妙に艶めかしく見えて、私の胸がドッキンと大きく飛び跳ねる。
いや、ずっとドキドキと高鳴っていたことを、私は今更自覚していた。
再び呼吸が苦しくなる。
身体中火照って、秋の夜風が吹きつけているのに、すごく熱い。
気付けば、行き交う人たちが振り返って私たちを見ている。
すごい注目を浴びているのを肌で感じた。
あまりの恥ずかしさで居た堪れず、優月に背を向けた。
そのまま、全力疾走で逃げ出したかったのに。
「待て」
直ぐに優月に肘を取られてしまった。
そのまま強く引かれ、私の身体はバランスを崩して後ろに傾く。
「綾乃」
優月が私を支えるように、後ろからギュッと抱き締めた。
再び肌で優月の体温を感じて、私の全身が反射的に強張る。
「ゆ、づきっ、見られてる、ってば!!」
肩口に回された優月の腕に両手を置いて、私は肩を強張らせる。
なのに優月は一層力を込めて、『見せとけ』と素っ気なく呟くだけだ。
「奪われるって、こういうことか……」
優月は低い声でそう言って、言葉を止めた。
彼が何を思って言ったのか気になったけど、いつまで経っても離してくれないから、速過ぎる鼓動がただ苦しくて……。
私は、周りの視線を気にする余裕もなくなってしまった。
妙に艶めかしく見えて、私の胸がドッキンと大きく飛び跳ねる。
いや、ずっとドキドキと高鳴っていたことを、私は今更自覚していた。
再び呼吸が苦しくなる。
身体中火照って、秋の夜風が吹きつけているのに、すごく熱い。
気付けば、行き交う人たちが振り返って私たちを見ている。
すごい注目を浴びているのを肌で感じた。
あまりの恥ずかしさで居た堪れず、優月に背を向けた。
そのまま、全力疾走で逃げ出したかったのに。
「待て」
直ぐに優月に肘を取られてしまった。
そのまま強く引かれ、私の身体はバランスを崩して後ろに傾く。
「綾乃」
優月が私を支えるように、後ろからギュッと抱き締めた。
再び肌で優月の体温を感じて、私の全身が反射的に強張る。
「ゆ、づきっ、見られてる、ってば!!」
肩口に回された優月の腕に両手を置いて、私は肩を強張らせる。
なのに優月は一層力を込めて、『見せとけ』と素っ気なく呟くだけだ。
「奪われるって、こういうことか……」
優月は低い声でそう言って、言葉を止めた。
彼が何を思って言ったのか気になったけど、いつまで経っても離してくれないから、速過ぎる鼓動がただ苦しくて……。
私は、周りの視線を気にする余裕もなくなってしまった。