ハートソニック
「椿が、雪乃を緋龍の姫にしても良いって!やったね〜♪」
……………はい??
今、ナント??
わたしはポカンという顔をして、尚を見た。
尚は嬉しそうに鼻歌を歌っている。
気付いてない………。
尚は諦め、次にわたしは椿を見た。
椿はわたしの視線に気付き、何?という顔をする。
わたしはスススッと椿の隣に移動して話をふる。
「姫って、どういう事?そんなあっさり決めちゃっても良いの?」
「…………………いんじゃねえか?少なくとも、ここにいる連中はお前の事、気に入ってるみたいだし…………」
良くないだろ………。
ちょっとは人を疑えよ、あんたら。
何か、色々と不安になってくるなぁ………この連中。
わたしは苦笑いしながら、未だじゃれ合う尚たちを見やった。