ハートソニック
「それじゃあ行こうか」
「はい」
失礼します。と一言いい、校長室を後にする。
前で歩く焔先生は、振り返らずに話し出した。
「君のクラスはSクラス。Sクラスには緋龍っていう暴走族がいるから気を付けろよ〜?」
___“緋龍”__________
同じクラスとか、願ってもいない事。
緋龍は、兄が作った炎劉の兄弟族。
何か知っているかもしれない。
またとない絶好のチャンス。
このチャンス、絶対に逃すものか。
「柊、聞いてるか〜?」
「へっはい??」
「だから、呼んだら入ってきてくれ」
「あ、はい」
焔先生はそう言うと教室の中へと入っていった。
このクラスに緋龍の人らがいる……。
そう思うと、なんだか武者震いがした。