月華の陰陽師1ー朧咲夜、裏の真相ー【完】

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華をね、護ってほしいの

 

その指先が白桜の頬に触れる。美しい白い影は微笑む。

 

御門の主。いつかこちらの姫があなたに逢いに行くでしょう。いつか、いつ、いつか……

 

あなたが華を語るならば、百合。あなたは、それだ。

 

俺がそう答えると、美しい影はうっそりと微笑んだ。

 

永遠(なが)の時間を超えてかもしれない。……御門の主、そのときはおよろしくね

 

百合の華のような甘い香りが遠ざかる。

夢はそこで醒める。


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