クレナイ姫
ーーーーーーIN 車


來「出せ」


俺は唯を抱えたまま家の前に用意された車に乗り込む。



仁「唯さんは、、、お眠りになられているのですか?」


來「ああ。静かに頼むぞ。」


仁「了解しました。」




こいつは清水 仁  [しみず じん]

素野組専属の運転手
年は確か21だったはず
唯とやけに仲がいい



静かに出発する車の窓からさっきまで俺たちがいた素野組が見える。


門には門番がいる。


唯が来てから、門番の人数が増えた。


親父が「唯のため」と言って門番のための審査がたくさん行われた。


俺もクソ兄貴も審査官として、気を張り詰めて頑張った。


唯も唯が馴染める人材でないと、と親父が言って色んな場面で唯と会わせた。


本当に大変だった。


唯が試験生と話しをしたら泣き出す相手もいた。


まあ、唯を泣かした試験生はその場で即クビにしたけどな。








ーーーーーー

唯「ふぇぇぇぇーーん!ゴメンなさっ、、、ッッ!!」

試「えっえっ?おっお嬢!!」


バタバタバタバタッッ

來「唯!どうした?」

信「大丈夫か?」
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