クレナイ姫
今は休み時間のようだ。

ちらほらと、生徒がいる。

皆、こちらを見て、頬を赤らめたり、こそこそとなにかを言い合っている。 

まあ、当然の反応だと思うが。

なにせ、桜麗の幹部である俺が校内では学年が分からない謎の少女とされている唯を姫抱きにして、歩いているのだから。



女1「來斗様。何故、天使様と一緒にご登校されておられるのですか?」

 

天使様というのは校内での唯のあだ名だ。

まあ、実際、唯はなにもかも可愛い天使だしな。

さすが光さんの学校の生徒。


唯の可愛さをわかっているな。


だが、今は

來「おい、バカ女。唯が寝てんだぞ。起こしたらどうしてくれんだ。」

俺は静かに殺気を放ちながら女1に言った。

女1「すすすすみません。」

女1、めっちゃ噛んでるし。


でもまあ、唯のこのマジカワ寝顔を保ててよかった。


來「おいお前ら。唯についてはまた後で発表があると思う。唯を泣かしたら承知しねぇからな!?」


全「はい!!」


何故か教師たちの返事も聞こえた。

お前らもかよ。


唯「んんっ」




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