クレナイ姫
まあ、なんやこんやしながらも來斗は唯を俺に預けて教室へと走っていった。


扉の向こう側から、「この学校、広すぎんだよぉぉぉーーーーーーー!」


って聞こえたような気がしたけど、気にしない方が一番だしな。



うん。ほっとこう。



光「唯、唯に今日は皆に自己紹介をしてもらうからな。來斗には一緒に上がってもらうから安心しろ。」




唯「?じこしょうかい?なぁに?それ。」



あっそうか、唯との会話でまだ自己紹介なんて言葉、出てこなかったよな。


光「んーと。自分の名前を言って、お願いします。っていうことかな。」




唯「へぇー!ありがとーこーちゃん。」


光「いえいえ。」



ああぁーーー唯といるとホント癒されるぅ~

うざい理事仲間とかと話したことも、パンダ女教師がベタベタしてきたことも全部忘れそうだ。



光「あっ!そうそう。唯と一緒に自己紹介するやつが四人いるからな。」


一番大事なこというの忘れるとこだった。


でも、唯にはちゃんといっておかないと、唯がパニックを起こしてしまうかもしれないし、思い出せて良かった。





あんなに暗い瞳をする唯はもう見たくないから。



俺は唯が素野家に居候する前の唯と出会ったことがある。


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