クレナイ姫
雅side
僕は家元という家業でありながら、No.1の暴走族、桜麗の副総長である。
今の総長である相野零と仲が良かったため、家に対する反抗心で族にはいった。
家では常に完璧が求められた。
だから、いつしか、「本当の笑顔じゃなくても良い。その場凌ぎであれば。」と考えるようになっていた。
でも、族に出会って、零たちに出会って、それではいけないと感じ始めた。
少しずつ直していこうと思っていたところだった。
光さんの高校への転校か決まったのは。
さすがに、生徒への挨拶は作り笑いでも良いだろうと思っていた矢先、理事長室出てあった唯という少女に心動かされた。
零たちに自分の心境を話してから、これ以上得るものはないと思っていたけれど、また、であってしまった。