笑わないシンデレラ
優しい竜ちゃんの声に顔をあげる。


「俺がお前を助けたのは、お前のこと守りたかったからだよ。だからもう忘れろよ。」

そんな……
忘れるなんて……


「できるわけないじゃない!」


私があの日、左右を確認していたら竜ちゃんは事故に合わなかった。


「ほんと……ごめん……」

ごめんって、多分何回言っても私の罪悪感はきっと消えない。

「俺もごめん。杏奈を……泣き虫なお前を1人にして。」
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