笑わないシンデレラ
「竜ちゃん、ごめん。わたし……今好きな人がいるんだ……」

「うん。」

「竜ちゃんがいなくなって自暴自棄になってた時、わたしを助けてくれた人がいて……その人のことが好きなの。」


辻くん……


あなたはいつも太陽みたいな人。


いつでもストレートに気持ちをぶつけてきて、笑顔を見るとわたしまで元気になる。


「彼なら杏奈を幸せにしてくれるんじゃないかな?」

「でもね、わたし……前に踏み出せなくて……竜ちゃんを裏切ってるみたいで……」

「逆。俺に変な気使ってる方が許せないから」
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