笑わないシンデレラ
***


「わー、綺麗っ……」

目の前にはキラキラと光る宝物のような物が至る所にあって、目が痛い。


私と辻くんは電車に1時間揺られイルミネーションを見に行った。


私はプラネタリウムやイルミネーションとか、全く興味がなかった。


けれど大切な人と見るこの世界はとても幻想的で涙が出てくる。

何か……一緒に見れたって実感しちゃって、感動しちゃう。


「泣き虫。」

辻くんは笑顔を私に向けながら、涙を拭ってくれた。

「ごめん、何か幸せだね。」

そんな彼が愛しすぎて、泣きながら笑う

「こっちのセリフ。」


そういうと、私の唇に自分の唇を重ねた。


ああ、今年は……今まで生きてきた中で1番幸せなクリスマスだった。
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