笑わないシンデレラ
「いたっ!」


誰かに突き飛ばされて、尻餅をつく……


あれ?おかしいな。
車に跳ねられたにしては痛みが浅すぎる。


尻餅をついただけ?


どうして痛みがないのかすぐに理解した


「りゅう……ちゃん……?」


ガクガクと全身が震えた。
だって………道路には竜ちゃんが倒れていたのだから。


コンクリートが赤に染まる。


血……


竜ちゃんが私をかばって代わりに車に跳ねられた……


「竜ちゃん!」

頭から血を流している竜ちゃんに勢いよく駆け寄る私。
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