樫の木の恋(中)
困ったのか、ぎゅっとそれがしに抱きついてくる秀吉殿。
「どうされたのです?抱きついたりなどして。」
「そ、その…」
抱き締めかえしつつも、あえて冷たく聞こえるように言うと秀吉殿は戸惑う声を出す。
「あっもしかして。」
おどけた声を出したそれがしに秀吉殿がびくっと反応する。
「先程の続きがしたいのですか?」
「なっ…!」
顔をより一層真っ赤にして、反論をしたいのか口が動いているが声になっていない。
「先程いきそうになってましたものね。」
「な、なってない!」
涙目でこちらを見上げる秀吉殿。鬼みたいなお人と言われていたのに、その影すら見えない。
「おや、それがしの気のせいでしたか。」
「うっ…。」
「でしたら今度はいかせなくてはなりませんね。」
「えっ!?半…兵衛…んっ!」
口付けをしながらゆっくりと秀吉殿を布団へと座らせ、さっとあそこへと手を伸ばし音をたてながら指で弄ぶ。
秀吉殿はずっとそれがしの首に腕を回し抱きつきながら、快感に耐えていた。