ちゃんと私に恋をして
ちゃんと私を好きなはず
「佐々木さんへ…今日の放課後校舎裏に来てください……?」
朝、下駄箱に1枚の手紙が入ってた。
なにこれ、と中を見るとこんな文字が書かれてた。
いや、これは、もしかしなくても…
呼び出しじゃないの!?
今時携帯というものがありながら、呼び出しなんて…なんて古風な。
いや、告白されるなんて決まったわけじゃないけど…
なんて、下駄箱の前で立ち止まってると、
「お、呼び出しじゃん」
と、私の肩から急に声がした。
「ひええっ!?!」
「はっ、驚きすぎだろ」
肩から声を出したのは、私の初めての彼氏である有山春人(ありやまはると)だった。
「いや、ち、違うの。これはなんか友達から呼ばれて」
私があたふたしてるのと反対に春人は何事もないように「なんだそのありえない嘘は。俺も今日委員会だったし、じゃあバラバラで帰るか」なんて軽く言い放った。
…あ、そっか。
春人は全然こういうの興味ないんだった。