通学電車、彼と一緒。
「あ、ごめん」

「いいよ」


織田君は私の手を引き、私を壁際に移動させた。


……てゆうか……これ、壁ドン……。


恥ずかしいけど、こんなに接近できるなら、見ていよう…。
顔をそむけているので、私は織田君の横顔にじっと見入っていた。


「あの。見過ぎ……」

照れて、ドアについている手に力を込めて体勢を変えようとした時、織田君が後ろに押された。


「!」

ぎゅむっと織田君の胸に押しつぶされる。

痛くはないけど、織田君の匂いとか、あったかさとか、ダイレクトに伝わってきて、これって抱きしめられてるみたい……!
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