通学電車、彼と一緒。
ちらりと見上げようとすると、それに気付いた織田君は、顎で私の頭を押さえた。

「わっ、織田君っいたいよ」

「はははは。ごめん」


いたずらっこみたいに笑ってる……Sかな?


でも、すごくすごくかわいくて、きゅんって胸が。



見上げてる私に、織田君は少しあたりを見まわした。


「……シャンプーか何か……高瀬、いい匂いするな」

「えっ。そうかな」

「そうだよ。髪もさらさらだし……」



そう言って、織田君は私の髪に頬を当てる。


きゃあ~!と叫びたい気持ちを抑えて、ドキドキあばれる鼓動をも抑える。

ブローしてきてよかったぁ……



でも、織田君もいい匂いするんだよ。

織田君に抱きしめられてるみたいなこの格好、ずっと続けばいいのにって思う。


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