男嫌いの美少女
そして、海斗と伊月って人が前の席に座ると伊月って人がすぐに振り返り話しかけて来た。
ゲッ最悪…
よりによって男かよ。
コイツラもきっと、美桜狙いだろうなぁ。
伊月
「ねぇねぇ、君たち可愛いね。
名前は?」
お前チャラいな。
私の1番嫌いなタイプだ。
麗華
「……。」
美桜
「……。」
はい。今、無視してやりました。
こんな奴と話す意味はない!
そう思って。
美桜も同じ事を思ったらしく、同じく無視。
伊月
「いや、あ、あの名前…は?」
おいおいおい。
そんな動揺するか?
でも、このくらいで動揺するくらいならすぐに諦めるだろう。
そう思い、無視を決行。
麗華
「……。」
美桜
「……。」
伊月
「え、無視かよ!」
おいおい、叫ぶなよ。
お前のせいでクラスの半分(つまり女子)がこちらを見てるじゃん。
しかも、コソコソと話してるのに耳を傾けていると、
『え、なに?あの子達、伊月君を無視してるの?』
『え、最低ね。伊月君が折角話しかけてくれてるのに。」
『でも、こっちには好都合じゃない?』
などなど…
様々なご意見をいただきました。
って、そうじゃ無くてどうしようかな?
あ、そうだ!
男嫌いの事伝えたら流石に諦めるよね?
麗華
「ねぇ、私、男子が苦手だから話しかけないでくれない?」
よし、よくやった私!
ちゃんと言えてたぞ!
ふぅ、これで一安心だな
そう思ったが…
伊月
「えぇえ、男嫌いなの?
うーんじゃあ、俺が直してあげるよ。
だから、一緒にいよう?ね!」
『はぁ!ふざけんなよ』って私が言うより先に美桜が言った。
美桜
「はぁ?ふざけるんじゃないわ。
いい?この子はあんたなんかじゃ勿体無いくらい可愛くてピュアなわけ。
その心を踏みにじるつもり?」
うわっ、美桜がガチギレした!
やばいね、これは。
こうなったら止められるのは私だけ。
さっきので、スッキリしたし止めてあげよう
麗華
「美桜?もういいよ?」
美桜の袖を引っ張って言った。
美桜
「あんたねぇ。
もっと言ってやらないと」
ん?なんで止まったの?
あれ、顔赤い?
熱?
美桜
「はぁ、それやめてくれない?
上目遣い。狙ってないのは充分に分かってるけどさ。
(ボソッ)いい加減自覚してよ…」
え?
意味わかんない
上目遣い?
確かに、美桜はいつのまにか立ち上がってたからそうなってるかもだけど…なんで?
そう思って、首を傾げるといきなり伊月って人が言った。
伊月
「こわっ!最強だよこの天然は!」
は?天然なわけないじゃん
海斗
「あぁ、確かに天然記念物だな。」
はぁ。
全く意味が理解できない。
まぁ、知らなくていっか
って言うか、いつの間に会話に混じってたの?
そう思い、海斗って人の方を見るとなんか見覚えのある顔だった。
あれ?こんな知り合いいた?
いや、たまたまか
だって、イケメンの知り合いなんて…
あ、いるわ
でも、あいつ?
そんなわけないよね。今更ここに戻ってくるなんて…
ガラガラガラ
そう思っていると、担任らしき人が入って来た。
担任
「入学式だ〜並べー」
え?もうそんな時間だったんだ。
それから、並んで入学式の会場(体育館)へ向かった。