いつも側で君を感じるから。

なんでそんなにベッタリなんだよ。

大河も話しかけすぎだし、りりも笑いすぎだろ。

「ん?新どーしたー?」

陽太が笑いながら俺の視界に入ってきた。


「は?何が?」

「イラついてね?やられたヤツらのこと考えてたんだべー!シメに行く?」

「あぁ…別にそのことでイラついてんじゃねーよ」

目の前でりりと大河にイチャつかれてたら、タバコに火をつける回数も増える。

大河は良いヤツだけど……絶対だめだ。

人のこと言えねーけど、恋愛関係は最悪だから。

りりにはもっと一途で真っ直ぐなヤツが合う。


「き、聞こえてます、聞こえてます!」

突然りりが大声を出した。

見ると顔を真っ赤に染めている。

大河のことが好きとか?

大河の方を見ると半笑いでこっちを見ながら立ち上がり、部屋を出ていった。


なんだよあの挑発してくるような顔……。


大河がいない隙にりりの隣に座った。

りりは大河のこと好きなのかもしんねーけど……辛い思いはさせたくねえんだよ。

一応釘刺しといたけど、わかってっかな。

隣で笑うりりの顔を見ていたら、なんか心臓が痛てえ。
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