いつも側で君を感じるから。
相変わらずテンション高めで俺の脇腹をくすぐってくる。
「てっめ……やめろって!」
くすぐったいのもあるが、昨夜蹴られた場所だったから痛みが走った。
「元気じゃん!熱もなさそうだし声も普通だし。絶対サボりでしょ?」
「…ちげーよ。マジで具合悪いんだって」
まだ幼く力がない俺でも、親父は容赦しない。
何発食らったかな、意識が遠いていたからよく覚えていない。
「てか、お前こそ元気そうじゃん?」
「女の子は色々あんの!あんたデリカシーなさすぎ!」
ああ、生理か。
すぐにピンときて、なんの疑いもしなかった。
だってみなみはいつも通り笑っていて、何も曇りもなかったから。
プールから上がった女子たちが、目の前を通る。
ビート板で体を隠しながら、恥ずかしそうに歩いていた。
「あさやん達が新のことイイって」
隣でみなみがボソっと呟いた。