いつも側で君を感じるから。
「紺野くんからメールだ……」
「紺野?」
「さっき電話きたんだけどね、私が元気ないのに気付いて心配してくれたみたい」
「やっぱり紺野はみなみの事、ちゃんと思ってくれてんだな」
みなみはスマホに目を向けたまま、「うん…」と腑に落ちない返事をしていた。
紺野とみなみは、お互い好きなくせに付き合わねぇんだな。
でも俺が口出しする事じゃねえか。
「新、友達と遊んでたんでしょ?急に呼び出してごめんね」
「あー、別にいいよ」
「もう落ち着いたから…ありがとう」
「無理すんなよ…?」
それに対してみなみが笑顔で頷く。
みなみを家まで送りスマホの時刻を見ると、21時を回っていた。
陽太たちがまだカラオケにいるなら戻ろうと思い、電話を掛けた。
「陽太?まだカラオケいんの?」
『あー…解散したわ。なに、そっちの用事終わったん?』