いつも側で君を感じるから。


「うん。つーか、りりのこと家まで送った?」

『それが…八雲さんがりーちゃんのこと送るって言いだしてさ…』

「は?」

『俺もどうしようかと思ったんだけど、あっちは単車だったしまかせちまった』

「ふざけんなよ、陽太に頼んだろ!?」

『しょうがねーじゃん!俺は八雲さんに反論できねーよ!』

「まじか…」

心臓が嫌な音を立てる。

焦ってる自分に驚いた。

俺はそれほどまでにりりのことを……。


『ごめん新…。でも八雲さん、りーちゃんのこと気に入ってるっぽい』

「んなの、大河の態度みてりゃわかる。クソむかつくわ、俺を煽ってきたり…」

『やっぱやべーかな、俺も心配だったからなんかあったら連絡してって言ったんだけど…連絡きてねえ』

「2人っきりの時点でやべーだろ!一回切るわ!」


陽太との電話を切って、りりに掛けた。

大河と二人っきりにしたらダメだ。

アイツは…気に入った女にはすぐに手を出す。
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