いつも側で君を感じるから。


例え彼氏がいようとも、相手がその気になれば関係ねーってヤツだ。

「でねぇ…」

りりも大河も、電話に出なかった。

アイツらどこにいんだよ…。

こんなことなら最初にりりを家に送れば良かった。

モヤモヤしながら夜道を歩いていると大河からメールが着た。



【家にこい】


という、たった四文字。

なんかムカつくな。でも行かねーわけにはいかない。


大河は高校に入って一人暮らしを始めた。

親が手に負えない大河を見放したっていうのを他の先輩から聞いたけど、実際のことはよくわかんねー。

でもアパート代以外の生活費は自分で稼いでるらしいが。

ピンポンピンポンピンポーン!

ドンドンドンドン!

ドアを乱暴に叩くと大河が嫌そうな顔をしてドアを開けた。


「てめぇ、うるせー!ふざけんなよ」

「ふざけてんのはどっちだよ」

「……入れば」

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