いつも側で君を感じるから。


「切れてねーだろ、今日みてーに呼び出されたらすぐ行くくせに」

「俺はあいつに恋愛感情とかはない。でもアイツが辛いとき、側にいてやるって決めたから」

「それってさー、元カノのリスカとなんか関係ある?」

「え?」

「前に一度会ったろ、お前が元カノといた時に。そん時手首の傷見えたんだよ」

「……」

大河が勢いよく飛び起き、テーブルの上にあった煙草を取った。

そして火をつけてしばらく黙りこくった後……。

「俺はお前が…あの女と心中すんじゃねーかって思ってた」

思いもしないことを言った。

「は……?心中って」

「俺にはあん時のお前らがそう見えた。いつ死んでもいいって目してたよな」

「……」

心中とかは全く考えた事ねーけど…みなみも俺も、先が見えない暗闇にずっと居て…死んでもいいって思いは同じだったかもな。

だから、余計に心配でみなみを一人にしておけなかった。
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