いつも側で君を感じるから。
新くんのキモチ






どうしてあの日、八雲さんに送ってもらっちゃったんだろう。

私のバカバカバカ!

一人で帰ってくることだってできたのに…。

目を瞑ると、あのキスが蘇ってきて、胸が痛すぎる。

何の感情もない、冷たいキス。

あれが初めてのキスになるなんて、八雲さん…ひどいよ。







季節は秋から冬へと移り変わって行った。

一応受験生という事もあり、みんなと会う回数が前よりも減っていた。

でも逆に良かったかもしれない。


あの日から、新くんとうまく話せずにいるから。

八雲さんとキスしたことを新くんは知らないと思うけど、なぜか気まずくて避けてしまっていた。

笑う場面でも、心の底から笑えなくなっていて…。

ずっとこのままなのかなって思ったら辛くて涙が溢れた。
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