いつも側で君を感じるから。


「そうだね…今年は色んなことがあったなー」

中学校生活最後の年なのに、学校サボりまくっちゃったけど…。

新くんと出会えて本当に良かった。

すると、新くんがテーブルに突っ伏してから、顔を私の方に向けた。

「どうしたの……?」

「ん~。今年はりりと知り合えたのが一番嬉しかった事だな」

「えっ…」

新くんも私と同じことを!?

嘘…。

「あ、あのっ。私もね…」

その時、『ハッピーニューイヤー!』とテレビの中から大騒ぎするタレントの声が聞こえてきた。

「うお、マジか、年越しちゃったじゃん。こいつらこんなうるせぇのによく起きねーな」

光喜くんたちの方を見て笑った。

「そうだね…」

〝私も同じこと考えてたんだよ〟って言おうと思ったけど。

言いそびれちゃった。

「りり、今年もよろしく~」

「こちらこそ!よろしくねっ」

なんだか2人だけの世界って感じで、みんなには悪いけど嬉しくなる。
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