いつも側で君を感じるから。


「そこで甘酒配られてたからもらってきたんだけど飲める?」

「あ、飲んだことないけど…寒いし飲んでみようかな」

「酔っぱらうなよー?」

「大丈夫だよーこのくらいで酔わないし」

温かい甘酒は体の芯まで温まる。

「たい焼き、クリームとあんこどっちがいい?」

「えーっどうしよ……うーーん……」

「ぷっ。真剣に悩みすぎ!どっちも食えば?半分こしよ」


新くんがたい焼きを割ってくれた。

なんか、彼氏みたいなことしてくれんな~っ。

明日は大雪が降っちゃうんじゃないのってくらい幸せ。

「あ、これいくらだった?」

「いらねーいらねー、おごりっ」

「え、でも……」

「いーから食いなさい」

私の口にたい焼きが突っ込まれた。

「んーっ」

「アハハ、かわいーっ」

私の顔を見てケラケラ笑う。

今の可愛いは絶対嘘でしょー!

こんな膨れた顔可愛くないもんっ……。

でも新くんが楽しそうだからいっか……。
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