いつも側で君を感じるから。


それなら新くんはきっと辛いはずだ。

彼氏といるところに出くわしちゃうなんて…。

「新も…お参りに来たんだ?」

みなみさんは、隣にいた私に気づいて軽く頭を下げた。

私も慌てて頭を下げる。

でもその後もじっと私の事を見ている様な…。


「あ、あの……」

「じゃあ私達行くから。また学校でね新!」

みなみさんが手を振り、その場を去って行く。

さっきのガン見はなんだったんだろう。

心臓がバクバクしている。


「あいつら付き合い始めたのか…」

横で新くんがそうつぶやく。

今なら…聞いてもいいかな…。

「新くん、さっきのって……元カノだったり?」

「あー…うん。そう」

少し悲しそうに返事をした。

やっぱりまだ未練があるのかな…。

私の胸もズキズキ痛む。

新くんのあんな寂しそうな顔見たくないよ…。
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