いつも側で君を感じるから。
新くん、私がぎこちなかったことに気づいてたんだ…。
だよね、あからさまに目を逸らしちゃったこともあったし。
「ううん…大丈夫!受験勉強とかで最近疲れてたからかなっ…情緒不安定ってやつ?」
これで何とかごまかせたらいいけど。
新くんは腑に落ちないような表情で私を見ていた。
「それよりさ…新くんもさっき辛かったよね…?」
「え、さっき?」
「うん、元カノさんに会ったでしょ?まだ忘れられない…よね」
これを聞いちゃうなんて。結構自分ってメンタル強いんだなって思った。
でもわかりきってることだから。
傷ついたりはしないはず…。
「ないない!」
突然新くんが大きい声で否定したから驚いた。
「忘れられないとか、全然ねーから」
「え、嘘…無理しないでいいよ?」
わしわしと頭を掻いて「はーっ」とため息をついている。
「あー、マジか。勘違いされてたとか……」