いつも側で君を感じるから。
「クリスマスプレゼント渡しそびれた」
私の手のひらに、可愛いヘアゴムが置かれた。
「えっ可愛い!」
ベロアのリボンが冬っぽくて素敵だ。
新くん、私のために選んでくれたの?
「こんなもんでわるいけど…店の前にあって、りりに似合いそうだったから」
「ううん!すっごい嬉しいよ!ありがとうーっ!私なんて何も用意してないのに…ごめんね」
「いや、もうもらったし」
「え?なんだっけ?」
新くんが私の唇に人差し指をくっつけた。
あ……キス…。
思わず顔が赤くなり、それを見た新くんが柔らかく笑った。
「もう一回もらってもいい?」
「え!?」
「何回しても足りねーからキリないけど」
返事する前に、私の頬に新くんの鼻がくっついた。
「この雪見だいふくみたいな頬っぺた食いたかった」
耳元でささやかれたのでゾクッとした。
「ちょっ…ひどっ!」
「可愛いってことだよ」
そう言って私の頬を甘噛みした。
私は硬直したまま身動きが取れなくて。
本当に大好き…。
好きすぎて胸が苦しくなるくらいだった。
私、彼女になれたんだよね…。
今日の事は一生忘れない。