いつも側で君を感じるから。


「うん…」

私が頷くと、大和くんが「マジかー!俺梨々花狙いだったのに!」と、オーバーリアクションで膝から崩れ落ちていった。

「え~嘘でしょ?」

「いや、マジだよマジ」

すぐさま立ち上がって、大和くんが私の腕を掴もうとした瞬間。

新くんが私と大和くんを引き離してくれた。

「やめろって」

その顔は真顔でちょっと怖かった。

和やかだった空気が一瞬にして凍ってしまうくらい。

みんなの表情も硬くなって。


「あ、わりぃ~…って、新!んな怖い顔すんなよー!」

大和くんが笑って言ってくれたけど、新くんの機嫌は直らなくて。

ヤキモチなのかなって少し嬉しくなった反面、怒らせちゃった罪悪感もある。

すると新くんが私の手をとって自分の方へと引き寄せた。

「えっ、新くんっ!?」

「あのさ、悪いけど今日2人で帰るわ」


新くんがそう言うと、みんな納得した表情で手を振ってくれた。
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