いつも側で君を感じるから。


新くんが、そんな事思っていたなんて。

「あいつ、りりのこと狙ってたって言ってたしな」

「だ、大丈夫だよ!」

「半径1メートル以内には近づくなって言っといて。あ、でもやっぱ喋んないで」

「え!喋んないのは無理じゃ…」

「ってのは嘘だけど」

ふっと笑ってくれたのでほっとした。

「だよね……」

「いや、でも本当はそう思ってるし」

「えっどっち!」

「俺ってこんなんうざキャラだったっけ?」

「うざくなんかないよっ」

「高校行ったらうざくなんねーように気を付けます」

うざくてもいいのに、なんて思ってしまう。

「ホントは今日、俺ひとりで来るつもりだったんだけど」

「そうなの!?」

「ん。そしたら光喜たちに後つけられて」

「そうだったんだ…でも急にびっくりしたよ」

「メールとか電話するとすげー会いたくなってさ。本当は毎日でも会いてーんだけど」

チラッと私の顔を見た新くん。
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