いつも側で君を感じるから。


「あ、俺はりりしか興味ねーからな?」

「え…」

横を見ると優しく笑う新くんがいた。

私が不安に思ってるの、気づいてるんだよね。

こんな事言ってくれるなんて、私の彼氏は優しい人だな。

愛しさが増して、今すぐ抱きしめたくなる。

「だから余計な心配とかしなくていいから」

「うん…」

新くんのことは信じられる。

でも…高校に行ったら、もっと沢山の女の子と出会うし、不安にならないなんて無理だと思う。

私も強くならなきゃ。新くんに似合う女の子になりたい。

「そういやさ…」

そう言いながら新くんはポケットから小さな袋を取り出した。

そして私に「プレゼント」と言って渡してきた。

「え!?」

「さっきりりがトイレに行ってる間に買ったんだけど。すげー似てるから」

中を開けて見ると、ピンクのウサギのマスコットがついている、キーホルダーだった。
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