いつも側で君を感じるから。


「か、かわいいっ」

「そう言うと思った」

新くんが満足そうに笑う。

「でも…私もらってばっかだよ、この前ももらったのに…あ、そうだ!これの色違いってあった?」

「あー、確か青とかあったはず」

「じゃ、それ私が買うから、新くんはこれを私だと思って持ってて!?」

「へ!?俺が?」

「青のウサギは新くんだと思っていつも持ち歩くからっ」

すると新くんが苦い顔をして額を掻いた。

「あ…ごめん、男子なのにウサギのキーホルダー持ち歩くとか…ないよね?しかもピンク…」

よく考えないで突っ走っちゃった。迷惑だったよね…。

「いや、違う。可愛いって思って」

「え…」

「りりって急にそういう無邪気な事言うからヤバイんですけど」

「そ、そう?」

「ん。マジでツボ」

私からウサギのキーホルダーを受け取ると、そのウサギをじっと見て微笑んだのでドキッとした。

なんだか私のことを見つめられているみたいで恥ずかしくなる。
< 175 / 274 >

この作品をシェア

pagetop