いつも側で君を感じるから。
隣にいるのが私っていうのが、なんだか申し訳ない。
それに、女子達からの視線もちょっと怖いというか。
「ねぇ新くん…」
「ん?」
「私達が付き合ってること、内緒にした方がいいのかな」
「え、なんで」
「冷やかされたりするのも恥ずかしいしっ…」
「陽太たちにはバレてんじゃん」
「内緒にしててって、あとで言っとくから…」
納得していない表情で、じっと私の事を見つめる新くん。
仕方ないなと言わんばかりのため息をついて、頷いた。
ごめんね…もう少し自分に自信があればよかったんだろうけど。
でもいつか胸張ってみんなに言いたい。私が新くんの彼女だって。
内緒にしててと言った事が気に食わなかったのか、それから駅に着くまで新くんの口数が少なかった。
心なしか機嫌も悪いような。
怒らせちゃったかなぁ…。