いつも側で君を感じるから。


「意外だよね、そういう所真面目に守ってるとか。そんだけりりのこと好きなんだねぇ…」

泉が「羨ましいっ」と笑顔で言っていたけど、私は笑えなかった。

この子も隠しておかなきゃ…。

色違いってみなみさんにバレてしまう。

私はそっと鞄から外してポケットに入れた。




ああ、神様は本当に意地悪だな……。

よりにもよって、みなみさんが後ろの席だとは。

苗字順だからしょうがないけど、こんなことってあるんだ…って思った。

新くんはというと、苗字が〝市川〟で最初の方だから窓際の前から三番目だった。

何気に良い席だな……。

でも全然目が合わない。どうしよう、こんな風に気まずくなる事今までなかったから、対応に困る。

本気で怒ってる?

内緒にしてといったことを後悔した。

SHRの時間、そんな事をずっと考えてると後ろから肩を叩かれてドキッとした。

ずっと後ろを振り向かないようにしてたけど、ついに顔を合わせる時が…。


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