いつも側で君を感じるから。


先生が私の方を指差す。

え!私の隣!?

確かに隣は空席だけど、まさかこの人だとは。

「またすごいヤツきたね」とみなみが耳打ちした。

四宮くんが私たちの方へと近づいてくる。

「おっ!いいねぇ、周り可愛いじゃん」

独りごとにしては大きすぎる声でそう言うと、机の上にカバンをどさっと置き、椅子に座った。

「名前はー?家どこ?」

馴れ馴れしく私たちの方に椅子を寄せてきて話し出す。

「四宮うるさいぞ」と先生が注意しても聞く耳持たず。

他の子達もしゃべってるけど、この四宮くんは地声が大きいのか目立つ。

どこからか、「一輝、初っ端からナンパかよ」と笑い声が聞こえた。

四宮くんの友達かな…、それにしても距離が近い!

その時、「うるせーよ」と新くんの声が聞こえてきた。

横を見ると、不機嫌そうにしている新くんがこっちを見ていた。

どうしよ、なんかすごい怒ってる!?


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