いつも側で君を感じるから。
「ぁあ?てめーは……」
四宮くんが新くんの方を見て、何かを言いかけてやめた。
2人が無言でにらみ合う。
え…知り合い?
ここで喧嘩になっちゃったらどうしよう!
先生が「お前らいい加減にしろよ!」と一喝したおかげで、2人は睨みあうのをやめた。
「はぁ…。新も喧嘩っ早いんだから…」
みなみが呆れたように言う。
「びっくりしたね…」
「うん。でも気にかけてくれたのは嬉しいかも」
「え?」
「うちらが困ってたから助けてくれたんだよなって…勝手に思っちゃった。なんかさ、そういうことされると余計好きになっちゃうよね」
少し嬉しそうな表情をしながら、新くんの方を見る。
「…」
「あ、ごめんっ。新のこと話されてもわかんないよね、私ってば一人で盛り上がっちゃって~」
みなみのそういう顔を見ると、ますます言えなくなってしまう。
「あのね…私、新くんのこと知ってる」