いつも側で君を感じるから。


キーンコーンカーンコーン……


「さようなら~」

今日も新くんと会話がないまま終わった…。

朝もバレるからって別々に行くことになって。

私が望んだことなのに、やっぱり寂しくて…わがままだよね。

「りり、また明日ね~」

みなみが振り返って私に言う。

「うん、バイバイ」

私に手を振ると、そのまま新くんの方へ行ってしまった。

新くんの周りにはみなみさんの他にも友達が何人か集まってて楽しそう。

ああ、私も堂々と新くんの所に行きたい。

内緒にしておこう、なんて言った事…やっぱり後悔してる。

「りり!帰りどうする?」

泉が私の元へ寄ってきた。

「え?」

「私さ、光喜に帰り映画観よって言われちゃって…」

「おお!いいなぁ!…2人はクラス違くなっちゃったし、帰りくらいは一緒にいたいよね」

「ごめんねぇ、今度みんなで帰りに遊ぼ!」

泉が申し訳なさそうに両手を合わせる。
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