いつも側で君を感じるから。


早くクラスになじめるといいんだけど…。

腹痛って言ってたけど、治ってるといいな。

〝保健室に向かうよー!〟

萌乃にメールを打って教室を出た。

保健室は1階なはずだけど、どこだっけ…。

慣れない校舎をキョロキョロしながら歩いていると、間違って裏庭の方へ出てしまった。

ヤバイ、完全に迷子だよね。

誰かに聞いた方がいいかな…。

踵を返そうとした時、裏庭のベンチに横たわっていた生徒と目が合った。

って…このひと四宮くん!?

なんでこんなところに寝てんの!?

そういえば、昼からずっといなかった…。

ここでサボってたんだ!?

銀色の髪がサラサラと揺れている。

四宮くんはむくりと起き上り、私に向かって手招きしてきた。

な、なに…?

見なかったことにして、無視しようかとも思ったけど、同じクラスだししかも隣の席だし…。

怖そうな彼にそんな対応できない。
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