いつも側で君を感じるから。
「アイツの大事なもんって思ったら、ますます欲しくなってきた」
「違うから!付き合ってなんか…」
「俺、勘が鋭い方なんだよ。すぐわかったし」
心臓がバクバクしている。
よりにもよってこの人に知られるなんて。
「市川のやつ、さっき教室でもイラついてたもんな。俺が梨々花に話しかけたから」
「挑発したりとか…やめてほしい」
「はぁ?なんで?こんなおもしれーことねぇだろ!?前から市川の弱点を探ってたけど、ようやく見つかったんだからな」
「やめてよ本当にっ!新くんに何かしたら絶対許さないから!」
思わず四宮くんの袖を握っていた。
「あ~。やっぱあんたいいな。手ぇ震えててさ、こえーくせに担架切ってくるとこも萌える。アイツの女にしとくのもったいねーな」
怖くなって咄嗟に離れた。
「今度さぁ、アイツらと決着つけるから」
「アイツら…」